天候の影響

 

太陽活動が活発になると大きな磁気嵐が観測されることが知られている。こうした磁気嵐は投資家心理を悪化させ、結果として株式市況へ悪影響を及ぼす。

このように磁気嵐が人体への影響を通じて、株価に悪影響を与えているのであれば、季節アノマリーとは別のアノマリーが得られる可能性があり、収益機会として利用価値は大きい。

気象変化が時間足に与える影響
気象変化が株価騰落率へ影響を与えることは、これまでも日次データによって確認されてきた。本稿ではこうした先行研究をさらに進めて、1時間ごとの気象状況と株価変化の関係を分析した。分析の結果、株価騰落率と不快指数水準や湿度変化の間に、それぞれ一定の関連が見られた。
152-気象変化が時間足に与える影響.pdf
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不快指数の株式市況への影響
気象条件の変化など自然環境は、我々の心理状態に影響を与え、間接的に株式市況にも影響を及ぼすものと考えられる。本稿では不快指数に着目し、株式市況との関係を分析する。不快指数が高くなると、我々の精神的・肉体的な負荷が大きくなるため、投資を行う際の心理状態には悪影響を与えることが予想される。一方で我々の心理状態は昼の時間の長さからも影響を受けることが知られているため、両者の影響度を混同せずに分析することが必要となる。本稿での分析の結果、不快指数には一定の株価予測能力があることが確認できた。
112-不快指数の株式市況への影響.pdf
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天気晴朗の予報ならば株高し
天候は我々の自律神経に影響を及ぼすことで、我々の精神状態を変化させている。当然、投資家の精神状態にも影響を及ぼすため、株式市況にもこうした影響が反映される。この結果、天候と株式市況には一定の関係が見られる。これらの関係は先行研究で指摘されているが、本稿では天気予報の株式市況に対する説明力について分析する。本稿の分析によれば、天気予報には株価予測能力があり、これを用いた運用戦略はハロウィン戦略と同程度以上の効果があることが判明した。
92_天気晴朗の予報ならば株高し.pdf
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磁気嵐の株価への影響
磁気嵐による株価への悪影響は小型株に大きく現れ、磁気嵐のあとの6日間の“Bad Day”期間中のNASDAQ株価リターンは、それ以外の日よりも14%も悪いことが実証されている。
磁気嵐が発生した場合だけ株式を100%売り建てる」という投資戦略を取ることで、安定的に高いリターンを得ることが可能となる。
13_磁気嵐の株価への影響.pdf
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アノマリー研究所

    ( Since 2011.11)

当初はカレンダー効果を中心に分析しておりましたが、足元では資産運用全般へ関心が移りつつあります。 

 

 

これまでの分析結果を分野別に編集し、書籍風にまとめてみました。(2016.3)